毎日多量の酒を飲んでいると

酒をやめると脂質異常症(高脂血症)はよくなる


 少量の酒はHDLコレステロールを増やしますが、飲みすぎるとかえっていけません。毎日大量の酒を飲み続けると、血液中の中性脂肪はたいてい上がります。実際に外来では、酒の飲みすぎによる脂質異常症(高脂血症)の人がかなり多く、酒をやめてもらうと必ず脂質異常症(高脂血症)はよくなります。


 しかし、現実には酒をやめるということはなかなかむずかしく、やはり、転ばぬ先の杖としてふだんから病気を招かないような酒の飲み方をしておくことが必要でしょう。


 酒と健康の関係でまず問題となるのは、肝障害とアルコール依存症です。さらに肥満をまねいて脂質異常症(高脂血症)や高血圧、痛風などの誘因となることも懸念されています。

健康を守る適量は日本酒で1日1合程度


 酒はエネルギーが多いので、酒を飲んだらごはんを減らすようにしなければなりません。


 といっても、酒がごはんのかわりになるわけではありません。ごはんなどにたんぱく質やビタミン・ミネラルなど糖質以外の栄養素も含まれていて、酒はとてもそのかわりをできないからです。


 酒を百薬の長にするには、節度を守って飲むことが大事です。その適量は日本酒にして1日に1合程度、ビールなら1本程度がよいとされています。大量の酒は、酒以外の食べもののバランスを悪くすることにもなります。

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