心筋梗塞など動脈硬化を原因とする病気が増えて、コレステロールの問題がクローズアップされるようになってから久しくなります。しかし、血液中のコレステロールや中性脂肪の過剰、すなわち脂質異常症(高脂血症)や、それから引き起こされる動脈硬化については、まだまだ誤解が少なくないようです。


 ”悪玉”といわれるLDLコレステロールが変性を受けると、とくに悪さをするとか、”善玉”といわれるHDLコレステロールがどのように動脈硬化を予防するのかなどが、わかってきました。適切な食事や薬物療法でLDLを低下させると、心筋梗塞や狭心症の発症をかなり減少させることもはっきりしてきました。


 主に食生活の変化によって、とくに若い人を中心にコレステロールの高い人が増加しています。LDLコレステロールが増えないような、また変性しないような食事の見直しが非常に重要と思います。

こんなときは血液検査を

 コレステロール値が300mg/dlを超えるようなときは、次のような症状が見られることがあります。その場合は、必ず血液検査を受けましょう。

・上まぶたから目頭にかけて皮膚が盛り上がり、黄色みがかかる。

・手と背、ひじ、ひざなどにややかたい黄色っぽい固まりができる。

・胸や背、おなか、お尻に、』」・赤みをおびたブツブツができる。

・アキレス腱が太くなる。10mm以上だと、脂質異常症(高脂血症)の疑いがある。

・黒目と白目のさかいめに白い輪状のものがでる(40歳以下の場合は脂質異常症(高脂血症)の疑いがある)。