カロチンを多く含む食品と効率のよいとり方

がんも動脈硬化も防ぐ野菜のカロチン


 カロチンには、血管壁でLDLやHDLが酸化するのを防ぐ働きがあります。カロチンを十分にとればコレステロールはたまりにくくなります。もうひとつは、カロチンにはがん予防の働きもあります。


 がん予防といえば、ビタミンAが有効であり、カロチンはそのもとになるところから注目されていたのですが、最近になってカロチン自体にもがんの発生を抑える働きがあることがわかりました。動脈硬化もがんも防ぎたいなら、ぜひともとりたいのがカロチンというわけです。


 カロチンは植物の葉緑体に含まれていますから、かぼちゃやにんじん、ほうれん草などの緑黄色野菜をとることをおすすめします。

加熱や油と一緒で吸収率アップ


 ただし、カロチンはからだに吸収されにくく、吸収をよくするには火を通したり、油の助けを借りるのが効果的です。たとえば、生のにんじんのカロチンの吸収率は8%ですが、加熱すると30%に上昇します。油と一緒だと50~70%にまで上がります。


 おすすめは油料理と考えがちですが、必ずしもその必要はありません。食べたものが胃のなかで一緒になり、カロチンが油に溶ければよいのです。たとえば、脂の乗ったサンマとほうれん草のおひたし、にんじんとリノール酸の多い大豆の煮物などもよい組み合わせです。

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