エネルギーのとりすぎは悪循環のもと

余ったエネルギーはコレステロールを増やしやすい


 よくカロリーのとりすぎはいけないということがいわれますが、このカロリーという言葉はじつはエネルギーの単位であり、正確にはエネルギーのとりすぎがいけないという意味になります。では、どうしてエネルギーをとりすぎてはいけないのでしょうか。


 私たちは食物をからだにとり入れ、これをエネルギー源として生きています。エネルギーは私たちになくてはならないものですが、これをとりすぎて使い切れなくなると、余ったエネルギーは脂肪となってからだに蓄積されます。


 からだにたまった脂肪の組織は脂肪酸を放出して、中性脂肪やVLDLの材料を提供することになります。つまり、エネルギーをとりすぎると、肝臓で必要以上の中性脂肪やVLDLが作られることになり、結果的に血清中のコレステロールや中性脂肪を増やすことになります。

必要なエネルギー量は標準体重(kg)×25~35kcal


 エネルギーのとりすぎは脂質異常症(高脂血症)を招くだけではなく、血圧を上昇させたり糖尿病の原因にもなります。こうした病気は動脈硬化の危険因子でもあります。つまり、エネルギーのとりすぎはいろいろな病気の悪循環のもとになります。


 私たちが元気に生きていくために必要なエネルギー量は、自分の標準体重に25~35をかけた数字で十分です。60kgの人なら1500~2100kcalでよいわけです。

 ※標準体重 = ( 身長(m) × 身長(m) × 22 )

 ※摂取エネルギー = 標準体重 × 25~35

 身長170cmの人の場合

 標準体重 = 1.7 × 1.7 × 22 = 63.58kg

 摂取エネルギー = 63.58 × 25~35 = 1590~2225kcal

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