嗜好飲料類

コーヒー

コーヒーと心筋梗塞の関係はさまざまな論議をされてきましたが、コーヒーそのものに害があるのか砂糖やクリームが悪いのか、はっきりしませんし、その反面、コーヒーは善玉コレステロールを増やすなどの指摘もあります。

ただし、砂糖は中性脂肪を増やしますし、カフェインは興奮性の強い薬理作用がありますから、やはり好ましくない嗜好品と考えられます。

いずれにしても1日5杯以上コーヒーを飲む人は、飲まない人の2倍もの心筋梗塞を起こす確率が高いと言われます。また、急性心筋梗塞の患者は、普通の人よりコーヒー好きの人に多いことも指摘されています。

このことより、濃いコーヒーは避けるとか、薄いコーヒーにするとか、1日1~2杯くらいにしておくとか、砂糖を入れない、または少なめにするとかしましょう。

紅茶

一般的にコーヒーや紅茶には砂糖を入れます(もちろんブラックやストレートが好きな方もたくさんいると思いますが)。砂糖は中性脂肪を増やし、肥満を招く原因ともなりますが、緑茶の場合は砂糖を入れて飲むことは無いと思いますので、コレステロールや中性脂肪との関係はほとんどないでしょう。(私の周りに緑茶に砂糖を入れる人はいません)

のどが渇いた時に、清涼飲料水を飲んだりしますが、これは砂糖水みたいなものですから、成分に気を付けて飲みましょう。できれば、夏の暑いときなどは冷たい麦茶や番茶を飲むようにしましょう。

緑茶は、コーヒーや紅茶と同じようにカフェインを含んでいますから、寝る前などに何杯も飲んでしまうと眠れなくなることがあります。高価なお茶ほど効き目が強いようですので気をつけましょう。

また、お茶菓子として和菓子やせんべい類などを食べると緑茶は無害でも、糖質などの取りすぎになるので、注意が必要です。

ジュースやコーラ

健康食品として果汁が良いと言われますが、本当の果物から絞っていて砂糖を加えていないものは、果物と同じと考えられますが、安価なジュース類は果汁がごくわずかで(1%とか3%程度)、あとは色素と香料と砂糖の水溶液です。しかし、のどが渇く夏などには口当たりがよいので、飲むことに抵抗は感じることはないようですが、缶入り果実飲料1本には、砂糖が20グラム以上入っていますので、砂糖の取り過ぎが心配になります。

砂糖にはエネルギーはありますが、たんぱく質、ミネラル、ビタミンの無いものですから、栄養のバランスを崩しやすくなり太ってしまいます。のどが渇いたときには、ジュースやコーラではなく、水か麦茶を飲むほうが良いです。そのほうが水分の吸収ははるかに早いのです。

カルピス類

カルピス類などの乳酸飲料とか乳飲料を牛乳の代わり(または類似製品)と考えている人がいますが、その成分を調べれば、牛乳とは全く違うものです。

カルピス類は、ほとんどの製品が強い甘味をもっています。そのなかでも濃縮飲料は当分が多いのが特徴です。例えば、カルピスを5倍に薄めた場合、牛乳200ccに対して砂糖が20グラム以上も含まれています。反対に、たんぱく質は牛乳の1割、カルシウムやビタミンB2では牛乳の1/5程度になります。エネルギー源の9割以上は糖分といえますので、どうしても飲む場合には、飲み過ぎに注意したいものです。

糖分は中性脂肪を増やしますし、虫歯の遠因にもなります。とくに乳酸飲料の酸性分は歯の石灰質を腐食しますから注意が必要です。

栄養ドリンク

よく早朝の駅などで、栄養ドリンクを飲んでいる人を見かけます(テレビCMにもありました)。それを嗜好品として飲むのなら良いのですが、健康のために飲むのでしたら、みみかんでも食べたほうがまだ気が利いているといった程度のものなのです。

栄養ドリンクが効いているように思うのは、その糖分を吸収することで力がついた感じがするからです。特に疲労時などは血糖値が下がっていますので、効果は抜群です。また、多少は含まれているアルコールのせいとも考えられます。

現代においては、ビタミン類の欠乏はほとんど考えられませんが、仮に欠乏していても、栄養ドリンクを飲んだからと言って短時間に効果が出るものではありません。

しかし、その効果を信じる心理的効果は否定できません(テレビCMなどの宣伝効果は抜群だと思います)。

ただし、栄養ドリンクのみに頼って、日常の食生活をおろそかにしては本末転倒ですので、注意が必要です。