今の食生活をじっくり考え反省し、根気よく改善するようにしなければ、高コレステロール、心筋梗塞、脳梗塞など危険な状態になるかもしれません。食事療法を行っても結果が出るのに時間のかかる人がいるかもしれませんが、それはやはり体内に蓄えたものが多いからです。もっとも根気よく頑張れば低くなるのが普通ですから、あきらめずに食生活の改善を行いましょう。
遺伝的に血清コレステロールが高い人がいますが、こういう人は食事だけ注意しても数値は下がりませんので、医師の治療などが必要になります。しかし、ほとんどの人は食事の仕方で下げることができます。それは、昔の日本人のコレステロール値は低かったのに比べ、食生活が変わった現代では高くなっているのが何よりの証拠です。
※血清コレステロールとは
血液中のコレステロールの濃度のこと。この数値が高いと、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などを起こす危険性が高くなります。血清総コレステロールが220mg・dL以上、LDLコレステロールが140mg/dL以上、またHDLコレステロールが40mg/dL未満は注意が必要。
コレステロールは食生活の影響で増減すると言われますが、どのような食品を食べればよいのか、またどのような食品は避けたほうがよいのか、色々論議がありますが、基本的に食べてはいけない食品はありません。
そのことよりも、色々な食べ物を食べて栄養のバランスを保つことのほうが大切なのです。
コレステロールは体内に必要なもので無ければ困るものですし、体内でも作られますから、全然いらないものではないのです。例えば、コレステロールがもっとも多い卵ですが、全然食べないというのは栄養上たいへんな損失になります。これでは一方を気にすることで他の長所に目が行かなくなってしまいます。食品の良いところをうまく取り入れることが大切です。
もっとも注意しなければならないのは、食べ過ぎとか偏食です。
血中コレステロールが高くても低くても、太っていても太っていなくても、血圧が高くても低くても、糖尿病であろうとなかろうと、次にあげるような食品は毎日ぜひ食べてください。これらの食品の中には、あなたが毎日必要とする栄養素が含まれているからです。
①牛乳・乳製品と卵。牛乳コップ一杯または脱脂粉乳大さじ三杯分。乳製品のチーズ一切れまたはヨーグルト一本ぐらい。卵は鶏卵で一個。少なくとも1/2個。
②魚と肉、大豆製品。魚は正味100~70グラム。肉はなるべく鶏肉を40グラムくらい。大豆製品ではとうふ半丁くらい、獣肉は脂肪が多いのでなるべく控えます。ハムやソーセージ、かまぼこや魚肉ソーセージもこのグループに入りますが、加工品の成分はわかりにくいので控えめにとります。どのくらい肉や魚を使っているのかわからないので、たんぱく質源と言うより嗜好品と考えるのが無難でしょう。
③野菜、芋類、くだもの。野菜は、にんじん、ほうれん草、ピーマンなどの緑黄色野菜を100グラム、玉ねぎ、大根、キャベツ、白菜などの淡色野菜を200グラムというようにとります。緑黄色野菜と淡色野菜とでは、成分がいくらか違うのです。芋は100グラムくらいとります。くだものは、りんご、夏みかん、バナナくらいの大きさのものなら、どれかを一個食べます。
コレステロール
①コレステロールの摂取量を減らす
②飽和脂肪酸の多い食品を減らす
③砂糖や果糖の取り方を減らす
④リノール酸の多い植物油を使用する
⑤ビタミンCの多い野菜や果物をとる
⑥繊維のある野菜や海草を食べる
⑦太っていれば減量を実施する
⑧高血圧であれば食塩を減らす
中性脂肪
①砂糖や果糖の取り方を減らす
②リノール酸の多い植物油を使用する
③アルコール飲料を減らす
④運動を三日に一度以上する
⑤太っていれば減量を実施する
太っている
①カロリーの高い食品を避ける
②食習慣を徹底的に改善する
③食事の量と種類のバランスを図る
心筋梗塞、狭心症
①食塩を減らす
②食事や飲み物で急におなかを膨らませない
③食べ過ぎに気をつける
④血圧を下げる
⑤肥満を治す
良質のたんぱく質
私達の体にたんぱく質は欠かせません。そのたんぱく質は動物性食品にも植物性食品にも含まれています。動物性食品のものは良質ですし、植物性食品では大豆のたんぱく質が良質です。良質のたんぱく質は毎日一定量とりたいものです。
動物性食品の肉、魚、卵、牛乳などには、コレステロールが多かれ少なかれ含まれています。それぞれの食品の特性を理解してとらないと、血中コレステロール値が高くなったり太ったりしてしまいます。
鶏卵1個、牛乳1~2本、チーズ1切れ程度は毎日食べても問題にはなりませんが、肉や魚は注意が必要です。コレステロールの心配がないのは大豆製品の豆腐、納豆、湯葉などになります。
動物性食品を食べる
高血圧は、コレステロールが低く、食塩の取り過ぎからくるものですから、コレステロールが多い食品に敏感にならなくてもよいと思います。それより、動物性の脂肪やコレステロールを減らした事によるたんぱく質不足が心配になります。たんぱく質が不足すると高血圧による疾病になりやすいと言われています。
多少カロリーに余裕があるほうがたんぱく質不足を防ぐ事ができるため、脳出血をおこしにくくなるという考え方もありますが、自分自身での判断は危険ですので、医師に相談するようにしましょう。
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