
はじめに
アロエが効果を発揮する症状は数え切れないほどあり、医者に見放された難病が治ったというケースも数多くあります。しかし、いくら効果があり手軽だからといって、何でもアロエで大丈夫と思うのは間違いです。
例えば、やけどにはアロエは特効薬といえるほどの効き目がありますが、重度のやけどには、やはり医師の手当てが必要です。同じようなことが、内用の場合にもいえ、アロエは胃腸病によいといいながらも、もともとは下剤としての働きがありますので、大量に使用すると、ひどい下痢になってしまいます。
また、アロエを外用薬として使う場合は、体質によって効く効かないということはないのですが、内用の場合には、体質的にあわない人がいます。誰にでも同じように効くという考えは禁物です。
アロエは一般的に体質の強い人にはよくあいますが、下痢をしやすい人や、ひどい冷え性の人など体質の弱い人には、あまり適していません。
アロエは家庭の救急薬として理想的な常備薬とはいえますが、残念ながら万能薬ではありません。

アロエの効用
アロエは火傷治療や傷薬など外部から塗る方法、葉を食したり煎じて飲む体の内部から取り入れる方法など様々な民間療法が昔からありましたが、戦後日本では学者によってその薬理作用が証明されており、昭和44年にアロエがガン抑制効果があると発表されてから更に人気が出ました。
アロエは様々な薬として利用されてきましたが、中でもアロイン・アロエエモジン・アロエチン・アロミチン・アロエウルシンなどの有効成分が解明されています。
アロエには細菌やウイルスを殺す働きや、細菌の出す毒素を中和する働きがあるとされており、学者が実験を行なった結果アロエに含まれるアロミチンには抗がん作用がある事が分かりました。
また、アロエウルシンには細胞組織の傷を修復する働きがあると言われており、活性酵素により破壊されている細胞を修復する効果が期待できます。

アロエの歴史
アロエは医者いらず
アロエは医者要らずという言葉の通り、アロエを食べたり体に塗ったりなど様々な方法で体内に取り込み、火傷治療から胃腸病、便秘、風邪などたくさんの病気に効果を発揮します。
アロエは古代エジプトから
アロエの歴史は古く、古代エジプトで用いられていた薬草パピルスが最も古い記録として残っています。
アロエと日本
日本でアロエが薬草として利用され始めたのは、はっきりとした事は定かではありませんが、鎌倉時代にポルトガルの宣教師がキリスト教と共に日本に持ち込んだ事が伝えられています。

アロエの使い方のポイント
①内用の場合、体質にあわない人もいる。
②はじめは少量から使い、徐々に自分の適量をみつける。
③慣れないうちや体質の弱い人は必ず食後に服用
④吐き気や下痢がおきたら、量を減らすか服用を中止する。
⑤生理中や妊娠中は使用を避ける。
⑥アロエを過信しすぎないように。アロエで治せる限界をよく知っておくこと。

副作用について
薬は、副作用が問題になりますが、アロエの場合、1日の使用量は人によって違いますが、大人で約15グラム以内と決まっていますし、苦いのでそんなに大量に内用できるものではありません。
アロエはもともと下剤としての効果があるため、人によっては下剤としての効果があるため、人によっては下痢をおこすことがありますが、使用量を守っていれば、何の副作用の心配はありません。
しかし、生理中や妊娠中のアロエの使用は控えた方がよいでしょう。骨盤内の充血が高まり、月経過多になったり、流産したりする心配があるからです。

おろし汁の保存について
アロエのおろし汁は冷蔵庫保存で4~5日は大丈夫ですが、常温だと1、2日で変質してしまいます。変色したおろし汁は、やはり使用しないでください。
おろし汁は飲むだけでなく、美容にも使えるので、多めに作って冷蔵庫に保存している人が多いようです。しかし、なるべくなら使うたびに作りたいものです。

便秘と下痢
アロエが腸のぜんどう運動を活発にするため、便秘を治すのに効果的なのは、よく知られています。一方で、胃腸を丈夫にする働きもあります。ですから、アロエの内服は、胃腸の症状を整え、便秘も下剤も治すといえます。
しかし、内服のアロエは比較的体力のある人の薬だといえます。下痢をしやすい人は体力のない人が多いので、胃腸を必要以上に刺激しないためには、飲む量を少なくしましょう。そうすれば、下痢にも安心して使えます。

アロエの雑学豆知識
アロエはユリ科に属する多年草で、アフリカの地中海沿岸が原産と言われています。アロエとはヘブライ語で”苦い”という意味で、その歴史は古く、紀元前から薬草として知られていました。
アロエが薬草として使われていたという最も古い記録は、古代エジプトのミイラのひざのあいだに置かれていたパピルスです。これによるとアロエは、センナなどとならんで下剤として用いられ、また眼病にも使われた薬効のある貴重な植物としるされています。
さらにアレキサンダー大王は、大遠征の際に負傷兵の治療にアロエを用いて効果をあげ、それをきっかけにアロエの栽培をはじめたとも言われています。
いずれにしてもアロエが古代より薬草として使われていたことはたしかで、やがて紀元前1世紀には、ローマのディオスコリディスが『ギリシャ本草』のなかで、アロエの薬効を書きしるしています。それによると性器の病気、痔、黄疸、胃の洗浄作用、打撲、おでき、さらに目の洗浄にもなる万能薬であるとしています。
その後、アロエの薬効はヨーロッパにも広く認められ、十二世紀にはドイツ薬局方にも収載されるようになりました。
さて、日本にいつアロエが伝えられたのかについては、鎌倉時代とか室町時代とかいわれ、定かではありませんが、江戸時代には貝原益軒が『大和本草』のなかで、「その味苦く臭くして、気味ともにはなはだしく苦きゆえに虫を殺す」しるしています。
当時、蘆薈(ろかい)と呼ばれたアロエは、その名から中国から伝えられたものだと言われています。中国では『開宝本草』にしるされているところから、八世紀ごろには、民間薬として普及していたと考えられます。
日本に伝えられたアロエは、九州や伊豆、四国などの山野に自生し、地方によっては、”医者いらず”として重宝がられていました。しかし、アロエが薬用植物として広く栽培されるようになったのは戦後でした。
現在では、各地、ことに暖地で観賞用として、また民間薬として栽培され、薬効が穏やかで副作用が少ないことから、多くの人々に愛用されています。

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