お酢は、とりわけ胸やけなど、胃に原因がある口臭に効果を発揮します。まず、胸やけが起きる理由を簡単に説明しましょう。 胃の働きが鈍っていたり、食べすぎたりすると、胃液の分泌が必要量に満たず、消毒や消化が不十分になります。
こうなると、胃の中では大量の乳酸菌が発生し、消化しきれない食べものを食べはじめ、乳酸を作りだします。 これがゲップや胸やけの原因になるのです。口臭が問題になるのは、このあとです。 |
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消化不良の状態が長くつづくと、乳酸菌ばかりでなく、悪臭の元になる酪酸菌が大量発生します。このにおいが食道をあがって口まで押し寄せ、息に混じって外に出ていくのです。
以前、テレビCMに「臭いにおいは元から断たなきゃダメ」というのがありました(古)。 |
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口臭も胃の状態を改善し、においの元凶である酪酸菌を退治することが必要です。
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お酢には胃液の分泌を促進するばかりでなく、お酢それ自体が胃液の代役を務めて消化を進める働きももっています。 |
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胃が正常に働きだせば、酪酸菌は追いだされ、においは元から断たれることになるわけです。この時、お酢と一緒に肉や魚などを食べて、胃の壁を厚くすると、より効果があるようです。 |
米酢は、もちろん米を原料にして造られるお酢ですが、一つやっかいな問題があるのです。それは、1リットルに40グラム以上の米または酒粕を使えば、あとは醸造用アルコールを混入したものも堂々と米酢と表示できることです。さらに、米からアルコール(日本酒)を造り、それを発酵させて米酢を造るには、酒税法による規制で「もろみ製造免許」が必要なのです。
このような理由から、市販の米酢には、原料として米だけを使った「純米酢」と、そうでない「米酢」があるのです。値段は安くなりますが、米酢は、純米酢に比べ内容成分も風味も劣っていると思われます。本来の「米酢」のよさを活用するためには「純米酢」を使用したほうが賢明です。
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リンゴを原料にリンゴ酒を造り、それを酢酸発酵させて造るリンゴ酸が豊富な果実酢です。わが国でも、最近ではその風味が好まれて愛用者が増えていますが、本場はなんといってもアメリカです。
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保存中のブドウ酒(ワイン)が、自然に酢酸発酵したのがはじまりの歴史の古い果実酢です。フランス語の酢、ビネーグル(VINAIGLE)は、ワイン(VIN)と酸っぱい(AIGLE)を一つにした言葉で、英語のビネガーも同じ意味です。ワインの名産地は、お酢の産地でもあり、ヨーロッパではこのお酢が一般的です。
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麦、麦芽を原料とするお酒といえばビールです。ですから、モルト酢もヨーロッパのビール名産地の多い北部地方で造られ、使用されています。アミノ酸が豊富で、コクのある酢として人気が出はじめています。
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米酢とともに、わが国独特の酢で、外国では見られません。米酢より歴史は新しく、江戸時代末期頃に考案された方法といわれています。日本酒を造った残り粕を原料とすることで、安くて簡単に酢を造ることができ、おかげで庶民にも、よりいっそう手軽にお酢が利用できるようになりました。
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