お酢と健康。お酢を生活の中に取り入れて健康な生活を送りましょう。


お酢と健康

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◆◇◆ 酢酸、クエン酸などの有機酸 ◆◇◆

 お酢の成分といえば、酢の文字が使われているように酢酸が中心です。酢酸もクエン酸も炭素をもった、有機酸と呼ばれる食用酸の仲間です。お酢には、そのほかにも各種のアミノ酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸などの60種類以上の有機酸が含まれています。
 お酢と同じく、クエン酸などの有機酸が豊富なことで人気の健康食品に「梅干し」があります。
昔から「梅(梅干し)はその日の難のがれ」とか医者を殺すにゃ刃物はいらぬ、朝昼晩に梅を食え」などといわれる梅干しの効能は、大半がクエン酸などの有機酸の働きといわれています。しかもお酢は梅干しのような塩の心配もないので、より優れた健康食品といえるでしょう。
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◆◇◆ ミネラル、ビタミンを助ける成分 ◆◇◆

 食品成分表でもおわかりのようにお酢は、ミネラルやビタミンなどの微量栄養素については、決して優秀な食品ではありません。また、繊維質も含まれていません。しかし、お酢はほかの微量栄養素が豊富な食品と一緒に食べられることが多く、この点での心配は無用と思われます。
 しかも、お酢にはほかの食品の微量栄養素の調理などによる破壊を防止したり、体内での消化吸収率をあげ、組織内で活性化する働きもあるのです。ビタミンCやカルシウムが単独より、お酢と一緒になってその効果が増大することなどが、動物実験で明らかになってきています。

◆◇◆ 原料や製法で違う内容成分 ◆◇◆

 お酢にはいろいろな原料と製法による種類があります。特に天然醸造のお酢は、その内容成分、その時の原料や微妙な製法の違いにより変化するものです。
 標準的な米酢と穀物酢、果実酢の成分でも違いがはっきりしています。エネルギー価をはじめ多くの項目で米酢が一番よい値ですが、ナトリウムとカルシウムのバランスとビタミンB1については果実酢がまさっています。
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◆◇◆ 有効成分の働きで多くの効能 ◆◇◆

 頭を使ったり、運動をすると体内のエネルギーが消費されて、燃えカスとして乳酸が残ります。体内に乳酸が増えると脳を刺激し、精神の安定がくずれ、怒りっぽくイライラしてきます。さらに、組織内のタンパク質と結合して乳酸タンパクとなり、筋肉の硬化をまねき、肩こりや腰痛の原因にもなります。
 この疲労の元、乳酸をお酢の成分は「クエン酸回路」と呼ばれる化学反応で無害な水と炭酸ガスに分解する働きがあります。昔は角兵衛ジシの子は、お酢をいっぱい飲んでいるので骨が柔らかいといわれていました。本当は、骨ではなく筋肉が柔軟で、激しい曲芸にも耐えられるようにお酢を愛用していたのです。
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 血液の状態が悪化したり、過剰な乳酸が血管の組織と結合して起きる動脈硬化は、高血圧な主な要因ともいわれています。お酢の成分には、血液を良好な状態に保ち、乳酸を分解して動脈硬化、高血圧を防止する働きがあります。
純玄米黒酢 720ml  お酢の成分には、よい働きをする善玉コレステロールを増やす作用が判明しています。新陳代謝を活発にして、組織細胞を活性化する働きも指摘されています。
 体内に過剰となった糖分やグリコーゲンは、脂肪に変化し蓄積されます。お酢の成分には、栄養素の体内消費を促進する働きがあり、過剰な糖分やグリコーゲンを燃焼させます。
 におい、味覚、成分が消化器の神経を刺激して、食品の消化吸収を高め、腸の働きをよくし、殺菌力により腸内環境が改善され、便秘や痔疾などにも効果を発揮します。


◆◇◆ 米酢・玄米酢 ◆◇◆

 米酢は、もちろん米を原料にして造られるお酢ですが、一つやっかいな問題があるのです。それは、1リットルに40グラム以上の米または酒粕を使えば、あとは醸造用アルコールを混入したものも堂々と米酢と表示できることです。さらに、米からアルコール(日本酒)を造り、それを発酵させて米酢を造るには、酒税法による規制で「もろみ製造免許」が必要なのです。
 このような理由から、市販の米酢には、原料として米だけを使った「純米酢」と、そうでない「米酢」があるのです。値段は安くなりますが、米酢は、純米酢に比べ内容成分も風味も劣っていると思われます。本来の「米酢」のよさを活用するためには「純米酢」を使用したほうが賢明です。

◆◇◆ リンゴ酢(アップリビネガー) ◆◇◆

 リンゴを原料にリンゴ酒を造り、それを酢酸発酵させて造るリンゴ酸が豊富な果実酢です。わが国でも、最近ではその風味が好まれて愛用者が増えていますが、本場はなんといってもアメリカです。

◆◇◆ ワイン酢 ◆◇◆

 保存中のブドウ酒(ワイン)が、自然に酢酸発酵したのがはじまりの歴史の古い果実酢です。フランス語の酢、ビネーグル(VINAIGLE)は、ワイン(VIN)と酸っぱい(AIGLE)を一つにした言葉で、英語のビネガーも同じ意味です。ワインの名産地は、お酢の産地でもあり、ヨーロッパではこのお酢が一般的です。

◆◇◆ モルト酢 ◆◇◆

 麦、麦芽を原料とするお酒といえばビールです。ですから、モルト酢もヨーロッパのビール名産地の多い北部地方で造られ、使用されています。アミノ酸が豊富で、コクのある酢として人気が出はじめています。

◆◇◆ 粕酢 ◆◇◆

 米酢とともに、わが国独特の酢で、外国では見られません。米酢より歴史は新しく、江戸時代末期頃に考案された方法といわれています。日本酒を造った残り粕を原料とすることで、安くて簡単に酢を造ることができ、おかげで庶民にも、よりいっそう手軽にお酢が利用できるようになりました。


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