あおさ

あおさ

 薄く柔らかいので舌触りがよく、のりの原料となる。加熱に強く長期保存も可能。みそ汁やスープにそのまま落としても。

食用豆知識

 ふりかけの海苔などとして加工される。かつては、種類によって差異はあるが、アオノリやヒトエグサと比べて品質は劣るとされた。これは主に、ヒトエグサでは藻体を構成する細胞が一層に薄く並んでいるのに対し、アオサでは二層となっており、口に含んだ時の食感や食味が良くないためである。また、硬く苦味があるともいわれた。

 しかし青海苔の消費拡大に伴い、アオノリ属の代用として利用されるようになり、現在ではアオノリの出荷量を上回るようになっている。アオサが食用に利用され始めたのは、アオサ大量発生が問題化し始めた1970年代。この大量発生するアオサの多くは不稔性のアオサである。

 配偶子などを放出する稔性のアオサは放出すると枯死するものの、不稔アオサは繁殖の生活環において枯死することはなく、藻体は拡大成長を続けることとなる。横浜市の八景島近辺の金沢湾で大量発生する不稔アオサを青海苔粉として加工した試作品が作られている。

効能

便秘・肥満・高血圧・糖尿病・高脂血症・高コレステロール・動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞

貧血・胃腸炎・甲状腺腫・骨粗鬆症

老化防止・疲労回復・ストレスやイライラの解消

水溶性食物繊維(フコイダン・アルギン酸ほか)

高血圧に悪影響を及ぼす塩分を腸内で吸着して体外に排出、血液をサラサラにして高血圧や高脂血症を防ぎます。

海藻の食物繊維は腸壁を刺激し、腸の蠕動運動を盛んにして便秘を防ぎます。大腸ガンの予防にも。

血糖値やコレステロール値を下げる作用もあります。

ビタミンA(βカロテン)

視覚を正常に保つ。また皮膚や粘膜の働きを正常に保ち、風邪を防止します。

ビタミンB群、ナイアシン

ビタミンB群は肝臓の働きを助け、毒素を消す働き。ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠。

ビタミンC

食物繊維との相乗効果で肌をきれいにしてくれるほか、疲労回復、ストレスの解消にも効果があります。

カルシウム、リン

あおさのカルシウムは牛乳の約4~5倍。骨や歯を丈夫にします。骨粗鬆症の予防にも。またストレスやイライラの防止も。

ヨウ素

ヨウ素は人間の成長に欠かせない甲状腺ホルモンの原料で、代謝機能を高め、血管の老化を防ぎます。

マグネシウム、銅、亜鉛

マグネシウムは塩分を細胞の外に排出する働きがあり、血液の循環を良くします。銅はコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の防止に。亜鉛は皮膚や粘膜の健康維持に。

カリウム、鉄

カリウムは肝臓から塩分(ナトリウム)を尿に排出する働きが、また鉄は貧血や肩こりを防止する働きがあります。