昆布

利尻昆布

 黒褐色で真昆布に次ぐ高級品。北海道利尻島、礼文島でとれるものが極上とされる。濃厚な旨味が出るので、主にだし昆布として利用され、塩こんぶやおぼろ昆布、とろろ昆布の材料にもなる。

日高昆布

 黒色を帯びた緑色で三石町(みついしまち)のある北海道日高地方が主産地。三石昆布とも呼ばれる。利尻昆布より味は薄いが、柔らかく煮えやすいので煮昆布や昆布巻きなどの惣菜に利用される。

早煮昆布

 早く柔らかくなるので、煮物専用、おでんや昆布巻きなどの煮物に使われる。

刻み昆布(乾燥)

 干した昆布を塩水や酢水に漬け細切りにして乾燥させたもの。たっぷりの水で戻してから調理。切り昆布と同様に煮物や炒め煮などに使われる。

切り昆布(生)

 加工昆布の一種で、日高昆布や長昆布などの昆布を細切り、または角切りにしたもの。水でさっと洗ってすぐに調理できるから便利。煮物や炒め煮などに使われる。

納豆昆布

 昆布を酢溶液に漬け、柔らかくし、細く刻んだもの。納豆のように粘りがあり、おつまみやおかず、漬け物や汁物にも使われる。

すき昆布

 昆布を細く刻み、四角にすいて乾燥させたもの。たっぷりの水で戻してから煮物や炒め煮などに使われる。

効能

便秘・肥満・高血圧・糖尿病・高脂血症・高コレステロール・動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞

貧血・胃腸炎・甲状腺腫・骨粗鬆症

老化防止・疲労回復・ストレスやイライラの解消

水溶性食物繊維(フコイダン・アルギン酸ほか)

高血圧に悪影響を及ぼす塩分を腸内で吸着して体外に排出、血液をサラサラにして高血圧や高脂血症を防ぎます。

海藻の食物繊維は腸壁を刺激し、腸の蠕動運動を盛んにして便秘を防ぎます。大腸ガンの予防にも。

血糖値やコレステロール値を下げる作用もあります。

EPA・DHA(不飽和脂肪酸)

真昆布に含まれるエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸は動脈硬化の予防に。

フコステロール・フコイダン・タウリン

フコステロールやフコイダンはコレステロールの上昇を抑え、血液をサラサラにして動脈硬化の予防に。タウリンは狭心症や心筋梗塞の防止に。

ビタミンA(βカロテン)

視覚を正常に保つ。また皮膚や粘膜の働きを正常に保ち、風邪を防止します。

ビタミンB群、ナイアシン

ビタミンB群は肝臓の働きを助け、毒素を消す働き。ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠。

ビタミンC

食物繊維との相乗効果で肌をきれいにしてくれるほか、疲労回復、ストレスの解消にも効果があります。

カルシウム、リン

昆布のカルシウムは牛乳の約6~7倍。骨や歯を丈夫にします。骨粗鬆症の予防にも。またストレスやイライラの防止も。

ヨウ素

昆布のヨウ素含有量は海藻の中でも群を抜いています。ヨウ素は人間の成長に欠かせない甲状腺ホルモンの原料で、代謝機能を高め、血管の老化を防ぎます。

マグネシウム、銅

マグネシウムは塩分を細胞の外に排出する働きがあり、血液の循環を良くします。銅もコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の防止に。

カリウム、鉄

カリウムは肝臓から塩分(ナトリウム)を尿に排出する働きが、また鉄は貧血や肩こりを防止する働きがあります。